「2017中小民間労組交流集会」開催
2017春闘の結果を踏まえ次期春闘へ
~「2017中小民間労組交流集会」開催~
連合佐賀非正規・中小民間労組共闘センターは9月16日、佐賀県教育会館において、9産別29単組および事務局より46名の参加のもと「2017中小民間労組交流集会」を開催しました。
本集会は夏季に開催する同交流集会を踏まえ、春季生活闘争の取り組みや結果について意見交換を行うとともに、課題を設定し学習会形式で開催しています。
開会にあたり非正規・中小民間労組共闘センターの吉冨副委員長(連合佐賀副会長)が主催者を代表して挨拶を行い、その後、連合本部労働条件・中小労働対策局の大久保暁子局長より「2017春季生活闘争の総括と『働き方改革』の動向について」と題して講演を受け、2017春季生活闘争まとめ・評価と課題、(1)規模間格差の是正、(2)雇用形態間格差の是正、(3)ワーク・ライフ・バランスの実現、(4)闘争体制と発信力強化について説明いただきました。
今次春季生活闘争では、「4年連続での賃金改善を継続して実現できた。特に、賃上げが明確に分かる組合の集計を見てみると、300人未満の賃上げ率では、0.56%と300人以上の0.47%を上回り、回答額が1,000円以上の組合は300人未満61.6%(900/1,461組合)、300人以上58.3%(695/1,193組合)と中小組合の奮闘が見られる。しかしながら、中小労組の課題として、大手との賃金水準での格差は、依然として埋まっていない。」また、非正規均等処遇に関する取り組みでは、「無期労働契約への転換促進をはじめ昇給ルール、一時金支給、福利厚生・安全管理、社会保険、有給取得促進、育児・介護休暇制度、再雇用者(定年退職者)の処遇等など、多くの組合で要求・交渉、改善回答を引き出している。」と「中小」「地域」「雇用」間格差是正を進めて行く課題が提起されました。
続いて、『働き方改革』の動向に関し、非正規雇用労働者の処遇改善や長時間労働の是正など、連合が求めてきた政策について「『実行計画』として結実したことの意義は大きい。計画は、(1)同一労働同一賃金の実現、(2)賃金引上げ、(3)長時間労働の是正、など12項目からなるが、連合は「誰もが時給1,000円」の実現、『勤務間インターバル規制』導入を強く求めて行く。」また、労働基準法改正は、「(1)中小企業の月60時間超の割増賃金率50%の適用猶予廃止、(2)一定日数の有給休暇の確実な取得については賛成だが、(3)企画業務型裁量労働制の見直し、(4)高度プロフェッショナル制度の創設には反対である。労働政策審議会には、『妥当』と『おおむね妥当』の2つの答申しかなく、その他となれば答申できない。連合は、労働現場のルールは、現場を熟知した当事者である労使が参加して決める公労使三者構成の原則である労政審を崩さないために判断せざるを得なかった。しかし、連合は、『働かせ改革』でなく実効ある『働き方改革』の実現に向け全力で取り組む。」との決意が示されました。
最後に、事務局より「2018地域ミニマム運動」への参加要請と、来年4月以降に発生する有期労働契約の「無期転換ルール」への対応を要請し閉会しました。